第1回目がファイザー製のコミナテイであったので、2回目も自ずとそれになった。
3回目接種について役所に問い合わせた処、2回目接種の8ヶ月後であることを聞き、
聊か驚いた。諸外国で感染が拡大しつつあるのに8ヶ月後の根拠は何なのか。当たり前のことだがさすがに前倒しはされた。
ブースター(追加)は交互接種が認められているのでモデルナ製を接種することにした。
理由は単純に同じmRNAワクチンでも違う種類のものを接種したかったことと、ファイザー製の温度管理や希釈するという作業(正確に希釈されているかということに)対してやや不安があつたからである。
1回目、2回目ファイザー、3回目モデルナが最も抗体が増えるというデータは報道されていたが、それが果たしてどれ程のエビデンスを伴ったものかどうかは現時点では顕かではない。
大手町の大規模接種センターでの第1回目の申込みは1/28日の金曜日、18時からだった。モデルナ製は不人気であることから、筆者は油断して18時を10分程過ぎてから申込んだところ、既に9分間で720人分の予約は埋まってしまっていた。従って初回はLINEの友達登録のみしか出来なかった。次回は2/7日、月曜日18時からであったので全ての入力を済ませ、18時きっかりに送信したところ希望接種日の予約を取ることが出来た。
しかしやはり、予約人数を3倍に増やしても15分程で予約は完了してしまったので初回予約より早くその枠は埋まったと云える。モデルナ注が不人気だと云うのは本当なのか?
会場は大手町合同庁舎3号館で東京メトロ大手町駅で降り、ホームを神田橋方向へ向かい地上に出る。日比谷通りに出て北に向かうと左側に接種会場が見える。駅から徒歩約3分で到着する。駅には案内の貼紙が多数あり、各所にスタッフが立っているので迷うことはない。
入場は予約の1時間前からとなる。
入場→手指消毒·検温→接種券確認等受付→
問診→接種→接種後の15分待機→接種済券発行→退出となる。
やや混雑していたが以上のような順番で整然
と進んで行くので待たされるという感覚は無い。
〈神田橋。此処までが日比谷通りで神田橋を過ぎると本郷通りとなる〉
〈本郷通り沿いにあった早咲きの桜〉
〈接種会場〉
〈大手門 江戸城本丸登城の正門〉
〈大手門から見るビル群〉
モデルナ製のワクチンはブースター接種を期に、これ迄の旧名COVID-19モデルナワクチン筋注から、スパイクバックス筋注というやや洒落た商品名になった。品名はコロナウィルスの感染蛋白スパイクに由来する。尚モデルナ社の名の由来はModified(修飾)mRNAから来ている。
一般名はエラソメラン。コロナウィルス修飾ウリジンRNAワクチンでSARS-CoV-2のスパイク蛋白類縁体全長をコードする4101個のmRNA残基をLNP(脂質ナノ粒子)に封入したもので1バイアルに5mLを含有する。
1,2回目接種は0.5mL(エラソメランとして0.1mg)であったがブースター接種では0.25mL(エラソメランとして0.05mg)の半量投与となる。それでもコミナティよりmRNA量は多く十分な効果は期待でき、希釈の必要性がないことから接種者にとっては手間が省ける(正確性がより担保されると言った方が良いのかも知れない)という利点があり、接種を受ける側としても希釈が果たして正確に出来ているか考慮しないで済む。
mRNAワクチンは生ワクチンや不活化ワクチンとは異なり、ウィルスそのものを接種するのではなく、ウィルス感染蛋白の遺伝情報のみを体内に注入し、生体内のリボソームで一過性にスパイク(S)蛋白を作らせる。各種免疫細胞はこれを記憶し、ウィルス感染時は中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導され、ACE2受容体への結合を阻害する。
ウィルスそのものを接種するのではないので危険性はなく、S蛋白生成後mRNAは分解され、核内に入り込むことは無い。10年以上にわたる研究者達の弛まぬ努力と執念がまさに画期的なワクチン作りを成し遂げた。又このワクチン作成に於いて日本人研究者のキャップ構造の発見と、日本企業、とりわけヤマサ醤油のヌクレオシド生成技術が欠かせないものとして挙げられる。
スパイクバックス接種後の筆者の状態は接種部の痛みと、翌日の倦怠感であった。熱感はあったが検温では36.6℃と発熱は認められず翌々日にはこれらの症状は消失した。
その他の副反応はあらわれていない。
ギリシャ文字の15番目の文字を冠したオミクロン株はこれ迄の株以上に伝播性に富み、僅か1ヶ月で1億人を感染させ世界の感染者累計は4億人を超えた。世界全人口78億人の5%以上がSARS-CoV-2に感染したことになる。死者は580万人に達している。
日本人口1億2千万の内累計感染者数は400万人、死亡者は2万人を超えた。東京の人口は1400万人、感染者80万人超えで世界の感染率5%以上となり、死者数は3300人に達した。(2022.2.16時点)
基本株に比してアミノ酸変異が30程あるのでブレークスルーし易いオミクロン株には現在伝播中のBA.1の他BA.2、BA.3等の派生ウィルスが存在するようだ。BA.1はピークアウトの傾向にあるが、BA.2所謂ステルス株に置き換わる可能性も否定出来ない。
殆どが軽症で回復するが、高齢者に感染が拡大するに従い重症者は増え、死亡者も増加傾向にある。以下は重症者の基準であるが国と東京都では異なっている。
国の重症者の基準は
1.ICU(集中治療室)に入っている
2.人工呼吸器の装着
3.ECMO使用者
となっているが東京都の重症者数に1は含まれてないので重症者人数は極端に少ない。他県でも東京都と同様の基準が数県ある。但し国の基準も明確性を伴っていない。
そもそも如何なる振舞いをするかみえないウィルス性疾患に基準を付けるということ
自体が困難であろうから致し方ないのかもしれない。
善くも悪しくも同調性に富む国民性は自己判断に弱く、廻りの意見に従う。"モデルナは副反応が強いからファイザーがよい” ”子供への接種はまだ皆していないから様子をみる" ”将来ワクチン接種の影響かどうなるかわからないので不安だ"等々。
孤独に生きる者は全て自ら判断するしかなく、その結果がいかなるものであれ拘泥することもない。
接種してどうなるか?
新たな変異ウィルスがあらわれるかどうか? 先のことは何もわかりはしない。
いずれにしても我々は明日をも知れない命を貪り喰って生きているに過ぎない。
#mRNAワクチン #モデルナ製
#オミクロン株
#大手町自衛隊大規模接種会場