モーツァルトピアノ組曲Kv399(385i)

私はモーツァルトピアノ曲に付いては全て聴いているとばかり思っていたが最近になってそれが過ちであったことを知った。

 

このピアノ組曲は運命のト短調ではなく、ト長調であるのだが憂いを帯びた、物悲しく美しい旋律は胸に迫るものがあり、長調の調べとは思えない。

最も5つの楽章のうち3つは短調であるから切々たる哀愁を感じるのは自ずとそれらの曲調に由来するものなのだろう。

 

曲のタイトルは「ピアノ組曲序奏とフーガ」

第1楽章 フランス風序曲ハ長調

第2楽章 フーガ(アレグロ)イ短調

第3楽章 アルマンド(アンダンテ)ハ短調

第4楽章 クーラント(アレグレット)変ホ長調

第5楽章 サラバンドト短調(未完)

 

1882年モーツァルト26歳の時ウィーンで作曲されたと伝えられる。これまで経験したことのないバッハやヘンデルバロック音楽の洗礼を浴び、まさに稲妻の衝撃を受けた後に作曲されたもので調べはバッハを想わせる。

 

5楽章からなるこの組曲は動画でも2 、3視られる程度であり、その中でも1979年南アフリカ生まれ、オーストラリアのピアニスト、クリスティアンベザイデンホウトの演奏が良かった。日本語のコメントは一文だけで、あとは全て英文だった。

 

 

この曲が演奏会のプログラムに載っていることは見たこともないし、演奏されることは殆ど無いであろうからこの曲自体を知る人は少ないと思われるが、素晴らしいピアノ組曲であると感じた。

 

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