DNA(デオキシリボ核酸deoxy-ribo-nucleic-asid)は2つプリン塩基アデニン(A),チミン(T)と2つのピリミジン塩基グアニン(G)、シトシン(C)の4つの塩基からなり、それぞれの塩基は糖デオキシリボースとリン酸で繋がっている。
RNA(リボ核酸ribo-nucleic-asid)は2つのプリン塩基アデニン(A),ウラシル(U)と2つのピリミジン塩基グアニン(G)、シトシン(C)の4つの塩基からなり、糖リボースとリン酸で繋がっている。
違いはDNAではTであったプリン塩基がRNAではUとなっていることと、塩基と結合する糖がRNAではリボース、DNAではデオキシリボース(2´のヒドロキシ基OHが水素で置換され,酸素がとれたdeoxyとなっている)であること、DNAが2本鎖でRNAが1本鎖であることの3点である。
(但しウィルス遺伝子に限っては2本鎖RNA或いは1本鎖DNAも存在する)
DNAではリン酸が結合している糖の炭素の番号に従い5´→3´(塩基の炭素番号と区別するため糖の炭素位置にはプライム´を付ける)の方向性から、塩基はACGTと表し、RNAはACGUと表す。
塩基と糖が結合したものをヌクレオシド、更にリン酸が結合したものをヌクレオチドという。
DNAの遺伝情報は転写されmRNAに伝わり、
mRNAはそれに従いアミノ酸を特定し、
全ての出発点は4つの塩基にある。
〈参照〉
2018年,金沢工業大学所蔵の世界を変えた書物展で展示されたワトソン·クリックによる二重らせんDNA分子構造解明の1953年ネイチャー論文初版
生命の神秘がたった4つの塩基からなり、それ等が相補的に絡み合った美しい2重らせん構造であることを示したこの僅か2頁足らずの論文は世界中に衝撃を与え、後の分子生物学発展に大きな影響を与えるターニングポイントとなった。
時にワトソン(米国)25歳、クリック(英国)37歳であった。
後1962年にワトソン、クリック、ウィルキンズはこの発見によりノーベル生理学・医学賞を受賞した。
#DNA分子構造の発見 #ワトソン&クリック