情け無用


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昭和48年、安藤昇主演のヤクザ映画。

八重洲の鍛冶橋通りにある京橋フィルム

センターでは主にアーカイブ作品を上映しているがなぜこの種の映画をやるのか気になり

観に行った。

安藤(役名は忘れた)は関西のとある地方の親分に請われ、その街を浄化活性化しようとし組を立ち上げる。不良者達を束ね、警察に先駈け、青少年更正連盟の名のもとにパチンコ業界の利益を吸い上げる仕組みを作り上げる。

が警察の取り締まりが厳しくなり、

パチンコ団体の資金上納は停止される。

そこに旧知の仲間であった渡辺文男扮する

大阪の大暴力団幹部から有名歌手の興行の話を持ち掛けられる。資金繰りに苦しくなった安藤はその話に乗るが、それが甘い罠の始まりだった。

有名歌手の興行もそう頻繁にやれず、街と協力している建前からヤクや博奕には手をだせない。そこで競艇競技場のプロジェクトを街の暴力団が団結して立ち上げ利潤をあげようとする。許可を得るため役人に様々な接待を試みるが役所の許可が簡単には下りず、困り果てたところに大臣の伝があることを渡辺から告げられる。

プロジェクトを立ち上げたい安藤は疑問を抱きつつもそれに乗る。

しかし地元ヤクザの仲間割れを画策する

渡辺に唆された安藤組の組員がともに

プロジェクトを立ち上げようとする地元ヤクザの親分の一人を殺してしまう。

他の地元親分達も安藤に不信感を抱く。

渡辺の思う壺になった。

やがて警察内に暴力団専門の部署が出来、

取り締まりが厳しくなり、安藤組も殺人及び殺人教唆のかどで手入れを受ける。

全てが競艇の利益を一手に吸い上げようとする渡辺の罠だった。警察の手入れの隙を見て逃げ出した安藤は競艇プロジェクト予定地に立ち、思い通りになったとほくそ笑む渡辺を射殺するが、その手下どもに滅多撃ちされ揺らぎながら水辺に倒れる。後を追って来た女が安藤の背中に庇うように縋りつくが、女の背中にも情け容赦なく銃弾が撃ち込まれる。