昭和2年(1927)、日本初の地下鉄である銀座線の上野~浅草間営業が開始された。
その後地下鉄の延長、発展に伴い様々な地下街が形成されて行った。
最も古い地下街は昭和6年(1931)上野地下鉄ストア、次は昭和27年(1952)の銀座三原橋地下街(映画館や飲食店等が入っていたが老朽化や耐震性の問題で2014年に閉鎖された)、次いで昭和30年(1955)に完成した浅草地下街となる。前記2つは既に無く、現存する地下街ではここ浅草地下街が最も古く昭和感満載の風情を示す。
<地下街への出入口>
〈地下街内〉
〈入口を出ると中通り〉
仲見世通りを交差して、右折すれば観音様が見えてくる。毎年その観音様の境内でほおずき市が行われる。ほおずきを売る屋台が100店程並び、50万人以上の人出がある。しかしウィルス禍により昨年に引き続き今年も中止となった。
写真は2019年7月10日の功徳日に撮影
浅草寺では月1回の功徳日を設けているが、特に7/10は4万6千日の功徳日と称し、1回の参拝で寿命の限界である約126年の功徳が得られる日とされている。これに肖ろうとして境内は前日から参拝客で溢れ返った。浅草寺ではその混乱を避ける目的で前日の9日を含め7月9日・10日両日を4万6千日の功徳日とした。
芝の愛宕神社で4万6千日の縁日に鬼灯の実を鵜呑みすれば大人は癪を切り、子供は虫気を去るとして売出したところ、これを求める人が多数あったことから浅草でも、これに習い縁日に鬼灯を売ることにした。
ほおずきはナス科(Solanaceae)の植物で
学名はphyslis alkengi var.franchetii
英名をchinese lantern plantという。
6~7月にかけて、淡黄色の小さな花を咲かせる。花が咲いた後に六角状の萼(がく)の部分が発達して、果実を包み袋状になり、それが熟して赤色を呈する。
花言葉は偽り、誤魔化し
(実の大きさに比して中は空洞で種も小さいことから)
漢字は鬼灯、鬼燈、酸漿、輝血、赤輝血等が宛てられる。
鬼灯、鬼燈は死者を彼岸から此岸に導く提灯の役割、輝血(カガチ)、赤輝血(アカガチ)は八岐大蛇の赤い眼に似ていることから来ているようだ。
全草を酸漿(酸っぱい粘調性の液)、根を酸漿根と称し鎮咳、解熱、利尿等の薬用に供した。他のナス科の植物同様毒性のあるアルカロイドを含有する。アルカロイドとは窒素を含む塩基(アルカリ)性の成分の総称でalkaliとoid(のようなもの)を組合せた語であり、その成分の多くは植物中に含まれる。
酸漿根にはヒストニンというアルカロイドが含まれており、子宮収縮作用があることから江戸時代には堕胎薬として使用されたこともあった。
<レストランとうよう>
昔ながらの洋食屋さん。
定食、飲物、デザート等種類は多い。
若き日(多分20代)の小林幸子、石田あゆみ、渡哲也の写真が店内に貼ってあった。
理由を店の人に尋ねたところ、昭和50年代は2階だか3階だかが音楽ホールになっており、その当時このホールで唄った時に撮った写真だと話してくれた。
〈夕暮れの風景〉
〈月と五重塔〉
〈西参道商店街〉
〈花やしき通り〉
ほおずき…
鳴らそうと思って鳴らせなかった
幼き頃の幽かな記憶…