好天に誘われて、久し振りに浜離宮庭園を訪れた。日比谷線築地駅で下車し、もんぜき通りを歩き、右に国立がんセンターと浜離宮ホールを見ながらゆっくり歩いて15分程で庭園入口の大手門に到着した。
〈築地本願寺交差路附近〉
〈恩賜庭園大手門〉
秋桜の見頃は9月中旬から10上旬と聞いていたので、もう花の盛りは過ぎたものと思っていたが、少し枯れつつありながらも、まだ充分な彩りを見せ、秋の青空に映える高層ビル群とキバナコスモスとのコントラストは見事な美しさを放っていた。
秋桜を見た後庭園を一周した
〈新樋の口山山頂から〉
レインボーブリッジや臨海副都心を一望出来る。
近くには将軍お上がり場がある。鳥羽・伏見の戦いで、薩長軍の十倍の兵力を持ち、装備もフランスの後押しで、薩長軍に増す近代兵器を持っていたにもかかわらず、慶喜の指揮系統は無いに等しく、各部隊の指揮官も妄信的に幕府の権威にしがみつき、各所で失態を繰り返し勝てる戦を捨てた。
慶喜が大阪城から密かに脱出し、この付近から江戸の地を踏んだことからこの名がある。
ここは既に東京湾なのである。
〈中島の御茶屋に通じるお伝い橋〉
〈中島の御茶屋と抹茶和菓子〉
僅かな風の揺らぎがあった。
茶屋自体が右から左に動いているような錯覚を感じた。やがてそれは池面に浮かぶ数枚の小さな木の葉が潮風のいたずらで浮遊しているからだと気付いた。
茶屋が浮かぶ潮入の池は東京湾から海水を引き入れ、湾の水位の干満で水の出入りを調整し池の趣を変えていると云う。
<お伝い橋>
約120 mに及ぶ総檜造りで小の字島と中島を結んでいる
<築地でのランチ>
海底をイメージしたレストラン
料理を運んで来た20代の女性店員に
撮ってきたばかりのスマホの写真を見せた。
「えぇー、めっちゃ綺麗ですね。どこなんで すか」
「すぐそこの浜離宮だよ」
「私、今青い空に凄くはまってるんですよ、 また来て教えて下さい。ご飯も味噌汁も
お替わり自由ですから。食後にコーヒー
とか アイスクリームはいかがですか」
「いや、お茶でいいよ」
と埒もない対話。