埋葬

陽光が燦々と降り注ぐ、海の見える

小高い丘の中腹、Xは埋葬に心を尽くした。

荼毘に付し拾い集めた骨を埋め、墓石には

生前辣腕を奮った頭脳の足跡をそこここに

刻印した。シャベルを横たえ、腰を下ろし

汗を拭ったXはいつしか眠りについた。

夢うつつのなかで、夏の日の海辺の遠い

歓声が耳に響いてきた。